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​不知火海・球磨川流域圏学会

挨拶

不知火海・球磨川流域圏学会
会長 堤 裕昭

 球磨川は熊本県球磨郡水上村を源流部として,人吉盆地を貫き,日本三大急流の1つに数えられる山間狭窄部を経て,不知火海(八代海)へ注ぐ,全長115 kmの一級河川です.支流の1つである川辺川は日本一の清流と謳われ,豊かな自然に恵まれたこの川の流域には,古くから人が住みつき,日本社会の創生期からの長い歴史のもと,多様な文化が育まれてきました.数多くの神社,仏閣が建立され,夥しい数の仏像が今日まで受け継がれてきました.また,この球磨川が注ぐ不知火海は波静かな内海で,漁業資源に恵まれ,穏やかな人々の暮らしが営まれてきました.西岸の天草諸島では17世紀になるとキリスト教の伝来により,西洋の息吹を含んだ独特の文化も生まれました.

 不知火海・球磨川流域圏学会は,この地域の住民や地方の地域のあり方に関心を持つ市民や研究者などで組織しています.本学会では,この地域で育まれてきた悠久の歴史を振り返るとともに,その礎のもとに成り立つ現代社会の諸事を見つめて,将来に向けてこの地域をどのように活かし,受け継いで行くのかということを語り合う場を提供しています.年に2回,この地域の中から場所を選び,現地見学会を開催し,現地の事情に詳しい方々に案内や解説をお願いしています.その度に,それぞれの地域が経てきた歴史に触れ,現在に至るまでの経緯に,人の生き様の逞しさに感動を覚える次第です.また,その経験を通して,それぞれの地域が存続してきた意味や価値を再認識しています.

 球磨川流域や不知火海沿岸の地域にご関心を持たれている方は,本学会の活動に是非ともご参加いただくことをお願い申し上げます.その活動を通して新たな情報を得つつ,会員同士の交流を深めて,この地域の過去を知り,現在を見つめ,そして未来に向けて一緒に思いを馳せて,輝き放つ地域社会を繫いでいくことに貢献していきましょう.

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